日本人の女性は、他国の女性に比べて、フルーツを食べる量が少ないといわれます。フルーツは甘いので太る原因になると思い、避けている人も少なくないようですが、それは大いに損する行為。フルーツは、美容や健康を保つうえで、強い味方となってくれます。
フルーツを味方にして美しく、健康に
フルーツはいいことづくし
フルーツの甘みは「果糖」によるもの。ブドウ糖が血糖値を上げやすいのに対し、果糖は血糖値を上げることがなく、肥満につながりにくいとされています。
フルーツに食物繊維が多く含まれる点は、便秘がちな人に朗報です。食物繊維は、みかん、りんご、バナナ、キウイフルーツ、アボカドなどに多く含まれています。
また、生で食べるフルーツのメリットは、熱に弱いビタミン類や酵素を失うことなくたっぷりと摂れること。酵素とは、私たちの体内で重要なはたらきをするたんぱく質の一種で、代謝や消化を促してくれます。
さらに、抗酸化作用があることも、フルーツの見逃せないポイントです。老化や病気の原因は、悪玉の活性酸素が細胞を酸化し、傷つけることにあります。その活性酸素から私たちを守ってくれるはたらきが抗酸化作用です。特にブルーベリーやいちじく、ザクロに、ポリフェノール類の抗酸化物質が豊富に含まれています。
いちじくやザクロで、女性ホルモンを補おう
フルーツの中でも、特に女性の強い味方となってくれるは、いちじくやザクロ。これらには、女性ホルモンの代表「エストロゲン」に似たはたらきをする「植物性エストロゲン」が含まれており、美しさと健康を保つようサポートしてくれます。
女性ホルモンに似たはたらきをする成分の種類
- 植物性エストロゲン
- イソフラボン
- 脂質
女性ホルモンのはたらきとは?
ホルモンとは、私たちの体内の細胞でつくられ、体の組織・器官が正常にはたらくよう指示する物質です。女性ホルモンは卵巣でつくられ、女性らしい容姿や、妊娠・出産など女性としての機能を充実させるほか、健康を保つうえでも重要な役割を担っています。
女性ホルモンの量が増減してバランスが乱れると、体のさまざまな組織・器官に悪影響を与え、美しさの低下や、体調を崩す原因に。体の冷えや、ストレスの多い生活、食生活の乱れ、過度なダイエットなどが、女性ホルモンのアンバランスを招きます。
また、女性ホルモンの分泌量は、20歳代〜40歳代前半にピークを迎えた後、50歳前後から少しずつ自然に減少していきます(グラフ参照)。
女性ホルモンの主なはたらき
- 女性らしさを保つ
- 肌や髪を美しく、つややかに保つ
- 妊娠、出産を助ける
- 血管、骨、筋肉を強くする
- 脳や神経のはたらきを良くする など
女性ホルモンのアンバランスによる影響
- 肌のシワ・たるみ
- 生理痛、頭痛、肩こり、不眠、イライラ
- コレステロール値の上昇
- 更年期障害
- 乳がん、子宮がん、子宮筋腫・子宮内膜症の悪化 など
このように、美しさと健康を保つためには、女性ホルモンのバランスを保つことが大切。規則正しい生活習慣などを心がけるとともに、いちじくやザクロを積極的に食べることで女性ホルモン(エストロゲン)を補えば、効果がアップします。
毎日、おいしくフルーツを食べるコツ
フルーツは朝食に取り入れるのがおすすめ。ナッツやヨーグルトとの組み合わせは栄養面で理想的だといわれます。おやつとしてフルーツを食べるのも良いアイデアです。
ドライフルーツは、効率よく栄養が摂れるうえ、カラダも冷やさない優れもの。ドライフルーツやナッツが入った、人気のグラノーラなども試してみてはいかがでしょうか。